自然の中にいるだけで癒されたり、鳥のさえずりや雨音を聞いただけで心が落ち着いたりした経験はありませんか?
こうした自然の癒し効果に着目した考えを「バイオフィリア」といいます。
バイオフィリアとは、「人間は本能的に自然とのつながりを求めている」という基本概念です。生命・生き物・自然の「バイオ」と愛「フィリア」を合わせた造語で、日本では「生命愛」と訳されますが、ハーバード大学教授だったエドワード・.ウィルソンによって1984年に提唱されました。
このバイオフィリアに基づいたデザインをバイオフィリックデザインといい、自然光や観葉植物などを採り入れた空間作りを採用するオフィスが増えてきました。
「バイオフィリックデザインを取り入れた店舗」
バイオフィリックデザインを導入するメリット
バイオフィリックデザインを働く環境に取り入れることで様々なメリットがあります。
創造性・生産性・幸福度の増加
世界16か国における7600人の働く人々を対象としたヒューマン・スペース・レポートによると、職場で自然と接する機会がある人は機会がない人に比べ、創造性が15%、生産性が6%、幸福度が15%増加したという結果が得られたそうです。
日中の大半を過ごすオフィス環境は心身の健康に直結します。バイオフィリックデザインを取り入れることで、働く人は仕事の合間に緑や自然の音・光を楽しみ、安らぎを得ることが出来、職場が居心地良くなることで、幸福度が高まり、欠勤率や離職率の低下が期待されます。
バイオフィリックデザインを取り入れる際におすすめの観葉植物
バイオフィリックデザインを取り入れる際におすすめの観葉植物をいくつかご紹介します。これらの植物は、オフィス環境に適しているだけでなく、空気を浄化し、リラックス効果をもたらすことが期待されます
フィカス・ウンベラータ
フィカス・ウンベラータはハート形の大きな葉がおしゃれなインテリアプランツとして大人気です。ウンベラータの大きな葉は蒸散機能も高いため、室内の湿度を適度に上げてくれます。
明るい日陰を好みます。寒さに弱いので冬場は日当たりの良い場所を選ぶとよいです。
サンスベリア
サンスベリアは、空気中の有害物質を吸収する能力が高いことで知られています。また、育てやすく、美しい模様の葉を持っています。
ポトス
屋内でも栽培しやすいため、オフィスや商業施設でもよく見かけます。ポトスには有害物質を除去する空気清浄効果もあります。
コウモリラン
よく板付きで飾られているコウモリランはシダの仲間で、東南アジアやオーストラリアなどの熱帯地域が原産で樹木や岩に付着する着生シダです。
土を必要としない為、ハンギングバスケットやヘゴ板に取り付けるなどいろいろなディスプレイが楽しめます。
これらの植物は、オフィスのデスクや窓際などに配置することで、心地よい環境を作り上げることができます。スペースや働く人の動線を考慮し、職場の人たち同士でお世話をすることでコミュニケーションがとりやすくなります。
デメリット
高低をつけると空間に広がりが出ますが、天井などの高所は観葉植物の手入が難しくなります。
また、虫などが付いたりすることがあります。
手の届かない、手入れしにくい場所、日が差さず育ちにくい場所など、ケースバイケースでフェイクグリーンをうまく取り入れるとよいです。
フェイクグリーンの特徴
視覚的な効果
フェイクグリーンは、見た目が本物の植物に似ていることが多いため、視覚的な効果を持ちます。オフィスの空間に緑を取り入れることで、リラックス感や心地よさを演出できます。
ただ、本物の植物と比較すると、フェイクグリーンは光沢感や質感が異なることがあるので選ぶ際には、リアルな質感を持つものを選ぶことが大切です。
手入れが簡単
フェイクグリーンは、水や日光を必要としないため、手入れが簡単です。忙しいオフィス環境では、手間をかけずに緑を楽しむことができます。
フェイクグリーンの視覚的な効果や手入れの簡単さは魅力的ですが、空気浄化効果や心理的な効果は本物の植物にはかないません。
オフィスの状況にあわせてリアルとフェイクをうまく融合させることでお手入れに負担感をそれほど感じずに植物の成長も楽しむことが出来ます。
自然の景観をガラスの容器に「テラリウム」
自然の景観を切り取ったようにガラスの水槽の中に再現したパルダリウム。
照明で植物の成長を促せるので、自然光の入らない場所でも気軽に取り入れられます。
育てることで愛着が生まれ、また容器の中で育てるため外気の影響を受けにくく、管理しやすいのが魅力です。
苔の深い緑の美しさが、魅力の「苔テラリウム」
職場などでワークショップを行うと、参加者同士でコミュニケーションがとりやすくなり、ワークショップ後、作品を囲んで雑談することでより満足感が得られます。
気軽に試せるネイチャーブレイク
仕事中手を休め、3分間自然に触れる休息をとることを「ネイチャーブレイク」といいます。
好きな鉢植えなどを机に飾り、仕事で疲れを感じた時に3分間、できるだけ何も考えずに眺めることで、ストレスを軽減することが出来るそうです。仕事中何度でもネイチャーブレイクをとることでストレスの慢性化が防げ、結果仕事の効率化につながるとのこと。
仕事のデスクの上にご自身で製作したインテリアグリーンを置いてみてはいかがでしょうか。
これから雪が降ると室内に閉じこもりがちになりますが、オフィスやご家庭でもぜひバイオフィリックデザインを取り入れて幸福度をあげてみませんか?
雅楽庭が運営する5yukuriでは定期的にテラリウムのワークショップを開催していますのでご興味のある方はぜひご参加ください!
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